虚実
「虚実(きょじつ)」も相対する考え方であり
「証」*注1 を決める上で非常に重要です。
「虚(きょ)」とは、空虚、虚弱、緊張がないことであり、
病気に対する抵抗力が少ない状態です。
脈も微弱となり、腹も緊張がなく力がありません。
このような体質をしめす場合を「虚証(きょしょう)」といいます。
「実(じつ)」とは、充実、頑健、緊張があることであり、
病気に対する抵抗力がある状態です。
脈も緊張がよく、腹も緊張がよく力があります。
このような体質をしめす場合を「実証(じっしょう)」といいます。
また「虚実」は、量の多い少ないの意味でも使われます。
例えば、陰陽と組み合わされて陽実、陽虚、陰実、陰虚というように表現されます。
また、気血と組み合わされれば気虚、血虚などと表現されたりします。
秋田 治之
*注1 「証(しょう)」は、漢方の診察にある「証」をご参照ください。