生薬

生薬(しょうやく)とは、何らかの薬効成分を含む植物や動物、
鉱物などの天然成分を用いる「薬」で、大昔から世界各地で、
その地域特有の方法でさまざまな生薬が用いられてきました。

日本でも「民間薬」(例:ドクダミ、センブリ、ゲンノショウコ等)
と呼ばれる生薬が古くから伝えられてきましたが、
この場合は服用時に1種類の生薬だけを使うのが普通です。

ところが、昔の中国人は、生薬を1種類だけで用いるより、
何種類科の生薬を上手に組み合わせて煎じて服用すれば、
薬効が飛躍的に高まることに気がつきました。

そして、「生薬をどのように組み合わせて、
どんなケースに使えば効果的で安全か?」
ということを膨大な年月を掛けて探求し、

多数のすぐれた組み合わせ(生薬の配合法)、
つまり「漢方処方(漢方薬)」と、
その適切な使い方を考え出していったのです。

漢方の生薬の組み合わせは実に巧妙で、
配合された生薬が影響しあって、
大きな作用(相乗効果)を生み出すことが科学的にも確かめられています。

池田書店刊「女性のための漢方全科」(石野尚吾著)より

 


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