漢方とは - 処方 - 産婦人科⑤女性不妊

1. 先ず経を調うための基本の漢方薬は当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、
温経湯、四物湯、桃核承気湯、女神散などを投与。

2. 女性不妊の3/4は寒虚証である症例が多く、併用薬に当帰四逆加呉茱萸生姜湯や
人参湯類、ブシ末などを用いる。

3. 器質的な子宮筋腫の場合は桂枝茯苓丸や桂枝茯苓丸料加薏苡仁を、
子宮内膜症では桂枝茯苓丸、温経湯などを投与。

4. 精神症状のある場合には加味逍遥散、半夏厚朴湯などを投与。

5. 中医学の立場では六味丸、八味地黄丸、排卵湯などを投与。

6. プロラクチンやテストステロン値が比較的高めの場合は芍薬甘草湯や温経湯が有効。

7. 頚管粘液が少ない場合には温経湯を投与すると増量することがある。

8. 不育症では、免疫不全に対し柴苓湯や小柴胡湯などを応用。

9. 経痛などの月経前緊張症状が強い場合は?血証が強いことが多いので、
駆瘀血剤の桂枝茯苓丸、加味逍遥散や温経湯などを用いるが、頑症には芍薬甘草湯。

10. 肥満には防風通聖散、防己黄耆湯などを。

11. 甲状腺機能異常には柴胡桂枝湯を。

12. 男性因子では八味地黄丸、補中益気湯、大柴胡湯、人参湯などを。

上記は体外受精などにも応用される。

村田 高明

 


ページ上部へ戻る