医会について - 理事長挨拶

日本臨床漢方医会の理事長を拝命いたしました渡辺賢治です。

長年本会に貢献されてきた石川友章前理事長には遠く及びませんが、全力で本会を発展させていく覚悟です。

個人では内科医として研鑽を積んだあと、漢方治療に長年携わって参りました。その傍らWHOをはじめとする国際活動にも従事して参りました。

WHOでは伝統医学を含む伝統補完統合医療部門を重視しています。
2022年にはインドのジャームナガルにWHO伝統医学グローバルセンターが設立され、世界の伝統医学の発展を支援しています。

日本の漢方はわが国独自に発展した伝統医学です。世界で初めて全身麻酔で乳がん手術をした江戸時代の華岡青洲も蘭学と漢方を融合した治療をしていました。

現在、漢方医学は国民皆保険の中で西洋医学と融合した形で存在し、世界でも類を見ない高い水準の統合医療の形を取っています。こうした医療制度の下、患者さんには西洋医学的治療も漢方治療も同時に受けられるという利点があります。

一方で、長年、漢方薬を保険診療から除外しようとする動きが続いています。こうした動きに対応するのに、日本東洋医学会という学術団体から独立した組織として、1997年に日本臨床漢方医会が設立されました。漢方薬の保険診療除外の動きに対して、これまでも日本東洋医学会と協働して活動して参りました。

それと同時に、患者さんに役立つ医療が提供できるように、会員医師たちが研鑽を積む活動を続けて参りました。また、漢方医療を支えてくださる一般の方を対象に、有益な情報を定期的にメールマガジンとして配信して参りました。

石川友章前会長の志を引き継ぎ、今後さらに本会を発展させていけるように尽力して参りますので、みなさまの引き続きのご支援を賜れますようにどうぞよろしくお願い申し上げます。

日本臨床漢方医会理事長 渡辺賢治

 


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