漢方薬と痩身 / 石川 友章先生
健康に良いと言われると自分がどのような状態にあるか分からずに、健康食品、サプリメント、千振などの民間薬を人から勧められてやたらに飲んでいる方が多い様です。
物には働きが決まっていて、何でもかんでも自分で希望したとおりに良くなるという事はないのです。怖い事に何も知らずに服用したために思いがけない害作用が出ている事も多くあります。
最近ではスリム志向で、平均体重にもなっていない人が、太り過ぎで痩せたいと仰います。
体質的に水毒体質の人はぽっちゃり見えます。
水毒を取ってあげると見た目にはスリムになりますが、体重はほとんど変わらないと言う例もあります。
ストレスが多い社会では、はけ口として過食傾向が見られます。
メタボの人が多くなってきています。
そこで、痩せる漢方薬を出してくれという人もいますが、糖尿病・高脂血症などの成人病や肥満は適切な運動と食事療法が大切で、それを行っても十分効果が上がらない場合に薬物療法を行うのが原則です。
痩せる漢方薬を宣伝していますが、効能効果がはっきりと謳ってあります。正確に向き不向きを知らないと、とんでもない事になります。
アメリカでは痲黄を飲むと痩せるという事で飲み過ぎて死んだ例もあります。
防風通聖散にはこの痲黄が含まれており、下腹部だけがポコッと出ている様な胃下垂で水太りタイプには危険です。
お医者さんと良く相談して服用する事をお勧めします。