西洋医学

「西洋医学」は、解体新書などからもわかる様に、
基本的には形態学や博物学であり解剖学や生理学といった
人体をパーツとして見た上で、病巣と人体を分けて考え
それぞれの部分に効果的な物質や治療法を選択して行く学問です。

西洋医学で使用する物質は単一の精製物で
自然界に直接存在するものではありません。

そのため、物質一つがどの様に体に作用するかの基礎研究を行い、
中毒を起こさない範囲で効果を出すために、長い時間をかけて動物実験を行い、
日常良く見かけて使用されている”薬”を作っていきます。

基本的に部分の症状や不具合を抑えるためのものであり、
全体の免疫や治癒力を促進する効果はありません。

西洋医学では、まず基礎研究から始める必要があります。
この様な手法がようやく形作られて来たのは16世紀位ですが、
理容店が外科を兼ねていた時代でもあります。

また麻酔法が確立したのは19世紀で華岡青洲から遅れること40年位であり、
更にEBM等が注目されて来たのは1990年代になってからで、
西洋医学は、未だ発展途中の医学であるとも言えます。

古田 誠

 


ページ上部へ戻る