医会について - 理事長挨拶

日本臨床漢方医会は、日本東洋医学会と協同して、日本の伝統的医学である漢方医学を
広く普及させて国民医療に貢献すること、および漢方医学の臨床にたずさわる医師の、
生涯にわたる研鑽を通じて、診療の質を向上させ、社会的評価を高め、
さらには、経済的基盤の 強化に寄与することを目的として設立されました。

既に19年の歳月が過ぎておりますが、毎年財政諮問会議や財務省の
医療費削減の課題の一つとしてOTC類似医薬品、
特に医療用漢方製剤に健康保険給付除外が遡上に上がって参ります。

WHOの伝統医学重視の姿勢が国際的な潮流となっていますが、
保健問題では、世界の流れとは真逆な方向に動いております。
国際環境では、中国がISOなどでアジアの伝統医学を中医学で統一しようと企てております。

生薬生産国の中国も少子高齢化の波に抗うことが出来ず、
中国国内の需要の拡大と生薬原料の減少と高騰化が起きております。
世界的な生薬原料不足という傾向が現れてきております。

この事態に対応すべく国内生薬の栽培育成を始めておりますが、
すぐに効果の上がる問題でもありませんが、継続していかなければならない問題です。

今、政府は医療費削減を狙って、セルフメディケーション(自己治療)という
医師に掛からずに治そうという無謀な取り組みを、ドラッストア協会等の要望に因って
具体化しようとしております。

胃が痛いからと言って原因も突き止めずOTC薬品に頼ってしまうと、
大きな病気を見落とす恐れがあります。
漢方薬も安全と信じて、的確な診断がないと予期せぬ出来事が起こらないとも限りません。

充分な医療を行うためには、危機管理が必要で、危機管理はテロ対策だけではありません。
日常生活も必要です。特に病気にならないためには、危機管理の基礎知識として、
伝統的な養生法が力を発揮します。

歴史の中で培われた養生法には沢山の漢方的知識が、
疾病予防のために書かれております。

この知識を普及する必要が重要です。
本会ではそのための家庭医講習会や市民公開講座を頻繁に行っていく予定です。

日本人の、日本人による、日本の伝統医療である漢方を
これからも普及発展させていこうではありませんか。

日本臨床漢方医会理事長 石川友章


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