漢方Q&A - 産婦人科について④漢方治療のエビデンスはありますか?

日本東洋医学会は、漢方治療におけるエビデンスレポート2005を公表しています。

産科領域の疾患では、
①塩酸リトドリン投与に伴う頻脈に柴胡加竜骨牡蠣湯が有効な可能性がある。
②芎帰調血飲は周産期の心身の回復に有用な可能性があるの2項目でした。

その他には合併症としての疾患や症状に、
③鉄欠乏性貧血の改善に、鉄剤と人参養栄湯の併用は有用な可能性がある。
④柴苓湯は慢性腎炎またはネフローゼ症候群の標準的な治療に併用して有用である、と報じられています。

しかし、漢方医学的に古来、また経験的に用いられて来た安胎薬です。
当帰芍薬散などの方剤では、現時点でのEBMの立場からの立証は明らかではありません。

回答)村田 高明

 


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